ディック・ブルーナさんの本

すごい。
なにがすごいって、これだけでミッフィーとわかるところがスゴい。
ディック・ブルーナさん・・・子供の頃から大好きな絵本作家の一人です。
何が好きって、やっぱりこのシンプルさ。
そして、ただシンプルというだけではない、ほんわかしたあたたか味。
昨日、ディック・ブルーナさんについて書かれている、2冊の本を
読みました。
「ディック・ブルーナ ぼくのこと、ミッフィーのこと」は、ブルーナさんが
77の質問に答えるという形で、幼い日から、今に至るまでの経験や出来事を
振り返って、お話しされています。
子供の頃に、愛されて育つということが、いかに大切か、
進むべき道を、どのように見つけるのか、そしてその道を実現するために
あきらめずに進むことの大切さ・・・そのような事がわかる本です。
私は読んでいるうちに、ブルーナさんの人柄が随所に感じられて、
あたたかい気持ちになりました。
「そこまでシンプルにこだわるのはなぜ?」という質問に対する答えとして、
「デザイン的な美しさというだけでなく、そこにイマジネーションの余地を
残したいからです」と答えられ、その「シンプルさ」にこだわるために、
多くのスケッチの中から、「これだ」と思う最高の形と線を見つけ出して、
絵を描かれていると知り、感銘を受けました。
イマジネーションの余地・・・絵を描く事が好きな人ほど(私も含め)、
描くという行為に夢中になってしまって、これを忘れがちな気がします。
でも、プロというのは、そういうところに気をつけなくてはいけないのですね。
色も、最適な表現のために考え尽くされた6色しか使われないそうで、
絵をシンプルに保つためにされている、数々の細かい配慮があるからこそ、
ブルーナさんの絵本は、世界中で長い間愛されているんだなぁ〜と
あらためて思いました。
絵を描くということ、プロとして仕事をするということ・・について
色々と考えさせられる本でした。
もう一冊の本・・「ディック・ブルーナさんの絵本のつくりかた」は、
写真やイラストが多く使われています。
オランダのユトレヒトにある、アトリエの様子や、街の様子などは、
「こういう環境で、ミッフィーは生まれるのか」と知ることができて、
ファンにとってはワクワク感いっぱいです。
ユトレヒトには、ディック・ブルーナ・ハウスという美術館もできたそうで、
風景写真の素敵さも加わって、行ってみたい気持ちに拍車がかかりました。
グラフィックデザイナーとして活躍されていた頃のアートワークも
紹介されていて、新鮮でした。
制作行程も、写真入りで解説されていて、わかりやすかったです。
面白かったのは、ミッフィーが2005年で50周年を迎えたことを
様々な日本のアーティストがお祝いする、という企画。
ミッフィーの金太郎あめや、ミッフィー帽子、家具、三段ケーキなど・・
見ているだけで、ハッピーになれます![]()
最後に、ディック・ブルーナさんから、日本の仲間達へのメッセージとして
この本に書かれていた文章を抜粋させて頂きます。
イラストレーターや、イラストレーターを夢見る人達には
とても励みになる言葉だと思います。
この仕事をやり続け、
昨日よりも今日のほうがほんの少しでも
よくなるように努力してください。
わたしたちが、すばらしい仕事をしている
ということを。はじめは趣味のようなものですが、
それがあなたの一生の楽しみとなることを。
たとえ、ほかの人たちが引退しなければ
ならなくなったとしても、
わたしたちは続けられるのです。
いま、わたしは75歳ですが、
まだ毎日楽しく仕事していますからね。
(このコメントは季刊みづえ2003年夏号に掲載されたもの。
2007年に80歳になるブルーナさんはいまなお精力的に創作を続けています。)
ー以上「ディック・ブルーナさんの絵本のつくりかた」みづえ編集部・編より抜粋
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